2012/01/20

地域コミュニケーション。何から手をつけるか、の前に。

地域コミュニケーションについては前回のエントリーで書いたように常に頭にあるテーマです。その流れもあってかしんゆり•芸術のまち主宰による「街づくりを考える若手会(仮称)」への参加のお誘いがあり、少しばかりお話させていただく機会がありました。

いきなり何かを始めることはできませんが、どんなテーマであれ、未来について語り合うことは楽しいこと。こういう空気を持っている方との地元での交流は自分にとって、とても意味のあることなのでどんどん発言し、実行できることをやっていきたいなと思っています。

地域メディアの方々や地元アーティストさん、学生さんや地元企業の方々などたくさんいらっしゃいましたが、中でも学生さんたちのような二十歳前後の方の意見を聞くことはあまりないので参考になりました。学生さんたちは地域とのつながりをとても大切にしており、学校によっては地域活動が単位取得の一環としてカリキュラムに組み込まれていたりするんですね。


「どういう風にしたら、より楽しい街になっていくんだろうね。」


地域活性化というテーマについて僕が思うことをまとめてみようかと思います。とその前に「街」と「町」の違い(表記の仕方)がよくわからなかったので調べてみました。

街:都市の中のデパートや商店街、飲食店などのアーケイドがあり、集客力の高い繁華街、もしくは商業地区をいう。町よりも大きな街区を指して、街と呼びならすことが多い。
英語では、downtownがこのニュアンスに近い。
町:市街地やその区画のこと。小規模な都市や、あるいは都市の一部の狭い区画についていうことが多い。(Wikipediaより。)

なるほど。町内というよりはもう少し広げて考えてみたいと思うので「街」という視点で考えていこうかと思います。

●結果的に地域活性化した、という視点で考える
「活性化させるために何をするべきか」と考えると何からやっていいのかわかりにくい気がします。企画作りに没頭するみたいで結構大変です。それはそれで必要な行程かも知れませんが、僕はこのような視点で考えるべきだと思っています。

地域活性化させよう!→そのために必要なアクションは?
ではなく、
必要なアクションにとりかかる!→結果、地域が活性化したね。
というイメージ。

2つの切り口
必要なアクションとは何か。そのためには、どのように考えていけば良いのでしょうか。僕は2通りの切り口があると思っています。

1.一方的に投げかける手法
2.問題点を解決していく手法

1.一方的に投げかける手法
こんなことしたらいいのではないか?ということをカタチにして見せるやり方です。一般的に思いつく切り口ですね。祭りやイベントなどエンタテインメント的なものが多いと思います。もし、提案するとすれば「新百合マラソン大会」とかやれたらいいと思います。全国的にマラソン人気は高くなっています。東京マラソンは人気がありすぎて、参加することすら難しくなってきました。老若男女問わず、お金もかからない上、健康的で生活の中に目標ができる。こんなにいいイベントはありません。(僕も今月フルマラソンに初挑戦します。)風物詩になれば賑やかしとしては十分です。「参加型」であるため、共感を生みやすいのです。

新百合ベジデイ」は僕のちょっとした妄想みたいなものですが、月に一度、街の飲食店全てがベジメニューになる日です。(ネーミングセンス悪いですね。)
「健康を意識する日」とし、オーガニックの野菜や果物をたっぷり食べる日。もちろん、なぜ野菜なのか、それがなぜ健康なのか、というコンテクスト(文脈)が必要になってきます。病の根源が食生活(生活習慣)から来るものであることを知り、食によって「病気になりにくいカラダ」を作ることを学べば、自然と予防医学の考え方に行き着きます。そしてベジはそれを助けます。歯が痛くなったら歯医者に行くのは治療医学です。日本経済が圧迫されている大きな理由のひとつが「医療費」で、10年後、3割負担では病院に行けなくなるかも知れません。少子高齢化が進み、何もしなければ病院に人があふれる時代です。


2.問題点を解決していく手法
実はこれが重要だと考えています。例えば、個人が持つ日常の中にある悩み、問題、課題を解決していく取り組みをしていったらいいのではないかと思うのです。「結果として活性化していくというイメージ。」一例を挙げます。

•朝の出勤時、子供が急に具合悪くなった→そんな子供や親をサポートしてあげる
•患ってしまった病気について悩んでいる→思いをシェアすることで、心の支えになる
•地域内の団体やサークルなどが欲しがっている「今必要なスキル」や「必要なサポート」をコーディネイトする。例えばITスキルなど。


こんなNPOの記事が目に付きました。なるほどとても人の役に立っています。


これだけのことをもし解決できたら、それはもう、十分活性化に繋がると思います。問題、悩み、課題=詰まっていることを循環させていく試み。新しいことを考えなくても目の前にやるべきことはたくさんあるんです。アンケートやヒアリングできる場所を設け「街の声」に耳を傾ける。どんなことを悩んでいるのかをリサーチする。「問題解決集団」を結成する。機動力もあるのでこれは若手だからこそできることかも知れません。問題に対してどれだけ解決していけるか、という視点はとても大切です。なぜなら皆が抱えている問題を解決できることこそが「必要とされること」だからです。

世代交代はいつか訪れる
「老いては子に従え」という言葉にもあるように、舵取り役がうまいこと世代交代できたら良いと思います。(前回記事にも書きましたが。)生涯現役は素晴らしいですが、然るべきポジションに移動していく「身軽さ」が大事だと思うのです。年配の方に偏見を持つわけでもなく、自然な流れとして新陳代謝が行われた方が良いと思います。これを潤滑にするのがコミュニケーション能力であるわけですが。。難しい!

新しい場所
どこの街にも政治的問題や人的な問題などネガティヴなこともたくさんあります。全員が同じ価値観や思考法であるわけがありません。そこでいちいち対立していてはストレスなので、文句を言われるのであれば言われない領域でどんどん行動に移していけば良いのです。新しいところ(場所や人)で始めていく。行動が全てであり、そうでなければ変わるものも変わりません。

自分ができること
過去に何をやってきたかではなく、これからやりたいことをやっていけばいいと思います。常に自分が何をすべきかを考える。全ては好奇心から来るものであり、それがモチベーションになると思います。
僕自身の活動の軸となるキーワードは「食生活(生活習慣)、スポーツ、ベジ、オーガニックライフスタイル、がん、予防医学」などです。イベント主催はあくまでアウトプットのひとつに過ぎません。このテーマにかかわることでなら主体的に関わっていきたいと思っています。ベジタリアンやマクロビオティックを生活に取り入れるというスタイルもあくまでプロセスのひとつに過ぎません。(それらを啓蒙しているプロは既にたくさんいます。)その先の生き方みたいなものを考え、いいと思えるものを共有していけたらいいと思っています。

「ガン」に対しての取り組みを考えていきたいというのもあります。ネガティヴな話をするつもりはありませんが、ガンという病気は日本人全員に関わることだと思っていて、決して他人事ではないのです。療法に関することはあまり軽はずみに言えませんが、患ってしまった本人や家族に対してできることはないのか、心の支えになることはないのかを考えていきたいと思っています。

島根県でも仕事を作ろうとある企画を考えました。僕の相方は島根県の浜田市出身です。地域活性化を前提とする「どうしても解決したい問題」を見つけてしまったのです。この土地でやりたいことが明確になりました。二人で時間を作り島根に行き動き始めたいと考えています。できる、できないは考えません。やろうと思っています。

客観性、冷静さ
鼻息荒くなったところで、一旦原点を考えます。これを言ったら元も子もないのですが、ここに立ち返って考えてみてもいいと思います。多くの人の心境を代弁します。

1.地域活性化?特に興味がないんだよね。
2.変化やコミュニケーションを求めていません。
3.他にもっとやることがある。
4.  人とのつながりっていうけどそんなに大事とは思わない。

意気消沈しそうになりますね。全方位の人たちを満足させることはできませんし、そこを考える必要はないと思います。ですが、独りよがりにならないためにも、やはり客観性を忘れてはいけないと思います。そして一度言い始めて動き出すからにはそれなりの覚悟を持って取り組まなければいけません。

引き続きこれらについて考察し、自分の考えを書いていきたいと思います。